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　2022年2月20日(日)に開催する WINDS CAFE 302 in 原宿【ジョン・ケージ『Sixty-Two Mesostics re MerceCunningham』全曲演奏】予約の受付は、2月14日(月)8時44分の申し込みメールで定員の20名に達しましたので、終了いたしました。



　2022年2月20日(日)に開催する WINDS CAFE 302【ジョン・ケージ『Sixty-Two Mesostics re Merce Cunningham』全曲演奏】は、東京都の一日の新規感染者数がまた増加していることを鑑み、密を避けるために、通常の WINDS CAFE 開催時における「出入り自由」「イベント後のパーティー」を中止し、「完全予約制」にして、開催時の室内の人数を限らせていただきます。


【ご予約のお申し込み方法】

1.　メールでのみ受け付けます。
　　tatsutoshi.kawamura★nifty.ne.jp 宛に（★を@に置き換えてください）
　　タイトルを「WINDS CAFE 302 申し込み」とし、
　　本文に「お名前・郵便番号・住所・電話番号」を書いて、
　　2月7日(月)午後7時以降に送信してください。
　※その時刻より早く届いたメールは無効となります。

2.　お申し込みは「1メールアドレスにつき、1名のみ」とさせていただきます。
　※いただいた個人情報は名簿化した上で厳重に保管しますが、万が一の場合は保健所に提出しますのであしからずご了承ください。

3.　先着20名様までで締め切らせていただきます。


【ご来場時の注意事項】

1.　先着20名のお客様には、メールで、整理番号を明示した入場券を返送いたします（21番目以降のお申し込みメールにも返信します）。

2.　当日は受付で入場券を印刷した紙もしくは携帯端末画面でご提示ください。
　　名簿と照合させていただきます。
　※入場券のご提示がいただけない場合は入場をお断りすることもございます。

3.　当日はマスク着用を必須とさせていただきますのでご用意をお願いいたします。


　……以上、しかつめらしいことがらを長々と書かせていただきましたが、コロナ禍の東京ではライブ会場をきちんと用意するための儀式って大変なんだなあ、要は飛行機に乗るようなもんだって思えばいいんだよね、と割り切っていただければ幸いです。

（2022年2月3日　WINDS CAFE 主宰　川村龍俊）

●　ＷＩＮＤＳ　ＣＡＦＥ　３０２　ｉｎ　原宿　●

【ジョン・ケージ『Sixty-Two Mesostics re Merce Cunningham』全曲演奏】



松平敬（声）

２０２２年２月２０日(日)　午後１時半開場

カーサ・モーツァルト　東京都渋谷区神宮前1-10-23　3階
地下鉄「明治神宮前」出口5徒歩2分／JR「原宿」徒歩5分
http://casamoz.org/index.html

入場無料（投げ銭方式）　完全事前予約制・定員20名

13:30　開場
14:00　開演
16:00　終了予定

▼プログラム

　ケージ：Sixty-Two Mesostics re Merce Cunningham (1971) 全曲演奏


▼川村からひとこと

　松平敬君に初めてお目にかかったのは、16年前の2006年2月2日、作曲家川島素晴君プロデュースによるトロンボーンの村田厚生さんの演奏会からの帰り道にトランペッティストの曽我部清典さんと一緒にいたときでした。

　それからほどなく、松平君から WINDS CAFE にケージで参加したいとオファーが入り（！）、諸手を挙げて大歓迎。翌2007年 WINDS CAFE 124【ケージ：声のための作品集　〜ケージ生誕95年・没後15年によせて〜】として2時間半に及ぶオール・ケージ・プログラムによるコンサートを実現してくれました。実はこの時点で、「Sixty-two Mesostics re Merce Cunningham」の抜粋を披露してくれています。

　その翌2008年には WINDS CAFE 141【バベルの声】と題した、これまた盛りだくさんにもほどがあるすさまじいプログラムのコンサートを開催。グレゴリオ聖歌にケージにルシエにシュヴィッタースの音響詩に、カーゲル「バベルの塔」の日本初演……。とにかくなんでこんなにスタミナがあるのか、聞いている方が心配になりました（笑）。

　2012年には WINDS CAFE 190【SOLO FOR VOICE 100】で、再びオール・ケージ・プログラム。2007年・2008年には、ゲストがいたり、マイクやPAも使いましたが、松平君が数年前から始めた一人の声のみのシリーズの「独声vol.4」としてクレジットされ、一人きりで、かつ会場の規模に合わせてノーマイクでの演奏。ケージ生誕100年・没後20年を飾る、準備に時間も手間もかかったコンサートでした。

　それから早10年。もはや日本を代表する歌手の一人にして現代音楽はもとよりほぼ全ジャンル横断の男声の持ち主として天下御免の松平君が、WINDS CAFE で三度目のオール・ケージ・プログラムに挑みます。休憩なし、1時間半強の松平ワールドに、ぜひお越しください。


▼松平敬君からの手紙

　WINDS CAFE の企画者である川村さんは、今さら説明するまでもないディープなケージ・マニアです。これまでに何度か出演した WINDS CAFE の企画でも、その川村さんを唸らせるべく、レアなケージ作品を色々と演奏してきました。

　今回挑戦するのは、『Sixty-Two Mesostics re Merce Cunningham』全曲です。

　メソスティック mesostic とはケージが偏愛した詩の形式で、この作品ではマース・カニングハムの姓または名が各メソスティックの中央に縦に現れます。その詩に極端なフォント処理を施した62のメソスティックを一種の図形楽譜と見立て演奏するのがこの作品です。

　ケージ的なのは、各メソスティックを1分30秒以上かけて演奏しなくてはならない、という演奏指示です。ケージの指示に従って演奏すると、各メソスティックは数十秒の声の部分とそれに続く長い沈黙という構造となります｡これが62曲続けばどのようになるのかは、想像がつくと思います（今回は各メソスティックを最短の1分30秒で演奏予定ですが、それでも全曲の演奏時間は93分となります）。

　この作品は、日本でも比較的演奏されていますが、大抵は抜粋演奏だったり、複数人で分担しての演奏で、1人のパフォーマーによる全曲演奏がなされた日本国内での例は、私が知る限りではありません。

　今回は、視覚的にもインパクトの強いスコアを映写しながら演奏する予定です。演奏にも聴取にも大変な忍耐を要求する作品ですので、川村さんの企画でない限り、この作品の全曲演奏を自ら行うことはないと思います。大変レアな機会、是非ともお越しください。


▼プロフィール

松平敬（まつだいら・たかし）：東京芸術大学卒業、同大学院修了。湯浅譲二、西村朗など150作以上の新作を初演。サントリーホール・サマーフェスティバル、新国立劇場などに出演。ソロCDとしてこれまで、『MONO=POLI』（文化庁芸術祭優秀賞）ほか3枚のアルバムを発表。チューバの橋本晋哉氏とのユニット「低音デュオ」名義としても2枚のCDを発表。2019年には著書『シュトックハウゼンのすべて』を出版（第32回ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞）。
https://matsudaira-takashi.jp

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text by 川村龍俊　KAWAMURA, Tatsutoshi　home